ピアノ・ソナタ第3番 作品2-3

I. Allegro con brio  


II. Adagio  


III. Scherzo  


IV. Assai Allegro



リスト版と原典版による比較と考察

この第3番はベートーヴェンが独自のソナタ形式を確立した作品といえるだろう。
 まず古典的ソナタ形式と音楽的内容の充実と拡張のおいてその解決策を生み出している。というのも提示部は古典的ソナタ形式の常識として反復しており、展開部・再現部は反復せずにカデンツァおよびコーダを挿入したのである。こうすることによってソナタ形式に則りながらで冗長ならず曲の配分とバランスが成されたのである。
 
第1楽章 13小節 リスト版はである。このデュナーミクの違いはベートーヴェンとリストの使用していたピアノの性能の違いを物語っているのだろう。

47小節 リスト版では左手の和音を再現部と同様の扱いに変更している・。

第2楽章 34小節 原典版はP になっているが、リスト版だと前の32小節からff になっているので当然この箇所もff となる。

43小節 リスト版は主題が戻ってきたところを強調するかのようなsf がある。

第2楽章 79小節 最後のところで歌い回しが難しい箇所である。リストは左手にsf を入れているが、ヘンレ版は右手に2箇所入れている。

第4楽章 211小節 リストのヴァリアンテである。e-moll が明確になっている。

263小節 リストの独特のデュナーミクである。原典版は259小節からff である。

302小節 リスト版は8分音符Eを取り除いている。


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