
このホームページは、友人や親しい音楽関係者の方々に、また学生や生徒の皆さんに聞いて頂けるように開設したものである。また一般の多くの方々に音楽資料として利用していただければと思っている。
ベートーヴェンのピアノソナタ全集は、フランツ・リストの校訂による楽譜を用いて演奏している。皆さんが通常聴いている原典版とは色々な面で相違がみられる。リスト版やビューロー版で見られるように、21世紀の今日、遠くなった19世紀における優れた音楽家の仕事を客観的に見つめてもよい時期だと思われる。同時にヘンレ版による原典も比較して聞いていただくと興味深いだろう。
シューベルトのピアノソナタ全集は、原典版によって初期の未完成な作品や断片まで網羅している。多くの演奏家や学者が未完成な部分を補筆しているが、ここではシューベルトが書いたところまでしか演奏をしていない、突然途切れたり中途半端に終わったりしているところがその箇所である。
リストの作品は彼の代表作である{超絶技巧練習曲}をその原型である少年期の1826版と中年期の1839年版、そして今日一般的に演奏されている1852年版と3つの年代において作曲された版によってその創作過程を追いながら解説を試みた。リストの演奏家・作曲家および人間的な成長を、その音楽の中から聞き取っていただけたら幸いである。
バッハは平均律曲集第1巻と第2巻を取り上げてある・彼の鍵盤音楽は大ホールで多くの聴衆を相手に演奏するものではなく、本来プライベートな空間で演奏されるべきものである。したがって次から次へと現れるメロディーや転調の妙技を楽しみながら天上的な音楽に身をゆだね演奏しているだけなのである。
私の演奏の基本はピアノの響きである。若いときは感性の赴くまま美しい響きを追求した。そうした傾向の作品は「リサイタル曲集」や「アンコール曲集」のなかでご紹介するようにした。このリサイタル・アンコール曲集には、埋もれてしまってはいるが音楽史上でもっと知られていい作曲家や、往年の名演奏家による編曲ものなど時代と地域を超えて多数収録してある。興味のある方には楽しめるかもしれない。