アンリ・デュティユー ピアノ・ソナタ 作品1
Henri Dutilleux _____ Piano Sonata Op.1
第一楽章 1. Allegro con moto
第二楽章 2. Lied
第三楽章 3. Choral et Variations
デュティユーは作品1としてこのピアノ・ソナタを発表した。また、この記念すべき作品はジェヌヴィエーヴ・ジョワに献呈されている。デュティユーとジョワは共にパリ音楽院で学んだ若き作曲家とピアニストで1946年に結婚した。ジョワは愛情溢れるタッチで演奏し、その名演奏は録音もされている。
古典ソナタの様式を保ちながら、20世紀の前衛音楽としての様式を余すところなく発揮した作品である。デュティユーの官能的で神秘的ともいえる曲想は3つの楽章からなり、その古典な配置は聞き手の理解をより分かりやすくしている。柔らかなピアニシモから強靭なフォルテシモまで幅広いダイナミズムは多くのピアニストを魅了してやまないだろう。
第1楽章 やわらかい感触の主題から、運動的な楽節へと進む。
第2楽章 耽美的ともいえる楽章で、長いペダルとそれに呼応したタッチが要求される。
第3楽章 コラールというと神を讃えた感があるが、決然と何かに立ち向かうかのような気迫に漲っている。独奏用の4段譜は現代音楽には、よく使われる。複雑な声部を読み分けるのに有効な記譜法である。
